「国際結婚しています」と言うとよくされる質問は前回書きました。それ以外にも、結構色々聞かれます。例えば「どんなことで喧嘩するの?」とか「どんなときに外国人だなぁって感じる?」などなど。
夫に対してやっぱり外国人だなぁと感じることは、あんまりないです。週末に必ずハンガリーにいる両親と電話しているのですが、そのときにペラペラとハンガリー語で喋り出したときくらいかもしれません。そもそも、外国人って一体何かという感じです。時々、道端で向こうから外国人らしき人が歩いて来ると「お、外国人だ。どこの国の人なんだろう…?」と考えます。でもよくよく考えてみれば、自分の隣にいつもハンガリー人がいるのです。そのくらい、夫=外国人という考え方がないです。夫は夫というジャンルの人です(笑)
国際結婚や国際恋愛についてのライターを二年弱ほどやっていた経験がありますが、その際はいろんな方に取材させていただきました。国際結婚や国際恋愛が大変だというのは、遠距離だったり、結婚の手続きの複雑さだったり、結婚後住む国によっては相手の国へ簡単には帰省できなかったりなどなど、いろんな意見があります。特に、今はコロナウイルスのせいで、国際結婚や国際恋愛界隈が大変な騒ぎになっています。私たちも2020年のゴールデンウィークにハンガリーへ帰省する予定でいました。このコロナ騒動がいつ収まるのか、いつハンガリーへ帰省できるのか、謎です。
喧嘩や悩みとして取材した際に気になったのは〈宗教の問題〉と〈食の問題〉です。まずは宗教の話からすると、我が家の場合は夫はクリスチャンで私は仏教(熱心に信仰しているわけでもない)です。夫は幼い頃に洗礼を受け、週末にはだいたい決まってミサに参加しています。国際結婚をした方の中には改宗する方もいます。結婚となると、それが大切な場合もあります。でも私たちのようにバラバラのところもあります。ミサに行くのは基本夫ひとりだけで、夫が「来てほしい」と言う大切なイベントの時以外付き添わないです。宗教とやや近い点でいうと、子育てに関する考え方の違いというのもよくありました。生まれた子どもの宗教や、文化の違いによる子どもへの接し方の違いなどなど。宗教の問題や文化の違いは難しいですが、やっぱり話し合いが大切ですね。
次は食の話。育つ環境が違うだけで、食べる物の好みや日常の食生活が全く異なります。取材した中で「彼はジャンクフードしか食べない」と日々作るものが大変だとおっしゃっていた方もわりといました。日本食は多くの国から評価されていますが、日常的な食事が口に合わないこともあります。幸い、うちの夫はなんでも食べられます。漬物、生魚、納豆、もずく…などなど、本当に好き嫌いがない人です。むしろ、日本人の私の方が納豆嫌いでした。夫のおかげで納豆嫌いを克服できたくらいです。日本で生活しているせいもあるかもしれませんが、冬といえばこたつで鍋。夏なら納豆オクラわかめ山芋のねばねば蕎麦が好き。と完全に日本人です。毎年梅酒や梅干しを作っていますし、今年はぬか漬けにチャレンジしたいと意気込んでいました。料理好きで、本当に助かっています(笑)
宗教も食も文化も、誰にとっても〈日常〉なので、意見が合わないと喧嘩にはなりやすいですよね。でも私たちの夫婦喧嘩は、大抵はどうでもいいようなくっだらない内容です。喧嘩すると夫はハンガリー語が出るときがたまにあります。言葉の意味はわかりませんが、怒っていることはわかります(笑) ハンガリー語が出たとき私は大抵「何言っとるかわからんわ!」と名古屋弁で返します(笑)